人気ブログランキング | 話題のタグを見る

erikumakoの闘病記《とっても複雑…私の心中》

こんにちは! erikumakoです(*^^)v

すっかり秋の気配で、夜になると秋の虫の声が、昼間になると夏の終わりを惜しむかのようなセミの大合唱。そんな自然の変化を切なく感じる。自然がなくなったといわれていても、草花の色合いや虫の音が日々の変化を教えてくれているような気がする。そして、そうやって進んでいる日々の時間の中に自分自身もいるのだなって。



自分自身人生最大の決心をした。大げさでもなく本当に「車いすに乗る」という選択は、私にとってそれほど大きな決意だった。

大きな決意をした以上全うしなければならない。車いすに乗る生活を送るということは、現在の「身体障害者2級」から「身体障害者1級」になることだ。かかりつけ医からも「もうそろそろ、考えた方がいいよ。君の”歩きたい”っていう気持ちはとてもよくわかるけど…」と、これまでにも言われていた。その医師の診察日に、身体障害者センターでの結果を報告した。そして「お願いいたします。」と申請書を手渡した。これまでのblogにも書いてきたが、泣いて、騒いで、もがいて、苦しんで、怒って…そんな状況下でも「歩く!」と叫び続けてきたが、身体障害者センターの医師は、非常に冷静沈着な医師で、これまで私の周りにはいなかった目線で私を説得し、語りかけるように”エネルギーの使い方”について話してきた。

1か月ほどして新しい「身体障害者1級」の手帳を手にした。申請書を書いてくれた医師に「1級の手帳が来ました」と告げた。医師は「もう、これ以上上はないよ」といった。身体障害者1級にもいろんな種類の病気での方がいらっしゃるのだろうが、まさか、自分が最上階の1級保持者になるとは予想もしなかった。悲しいとか泣きたいとか、そんな気持ちよりも不思議でたまらなかった。誰が予想しただろうか!


上腕から指先までの痛みとしびれが極度にひどいので、身体障害者センターで「電動車いす」と指示を受け、「公費で作るならば検定があるからちょうどあなたの住んでいる区には、練習するところがあるから検定日が決まるまで、そこで練習をしておいて」といわれた。その手続きをし、体育館のようなところで練習をした。車の教習と似た部分もあった。床に円や8の字にテープが貼ってあり、その線に沿って電動車いすを操作するようだ。練習を始める前に、自動車で例えるならば“ハンドル“部分をどんな形のものが私にあっているかを検討した。一般的なスティック状・掌を使って転がして操作するボール状・握るタイプのレバー型…私の手の動く範囲やしびれなどを考慮し、レバー型になった。普通なら、レバーの部分をしっかりと掴んで操作するのだが、私の場合は、1)握れない2)しびれが強く何かに”触れたくない”…ということで、ひじ掛けの幅を通常の1.5倍弱に広げ、肘をついたまま指先の爪側だけでレバー部分を操るようにするという結果になった。


いよいよ、初練習日。生まれて初めてあれほど嫌がった、毛嫌いしていた車いすに座った。そこに座った時の目線から見えた景色は今でも忘れられない。椅子に座っているわけでもない、立っているわけでもない、中途半端な高さの景色だった。正直…嫌な感触だった。

発進してからは、床のテープに沿ってゆっくり動きまわった。怖くはなかったが、やはり初めての体験だったので緊張した。しかし、ゴーカートの延長線のような感じもした。円や8の字のライン上を運転した。そこにいた療法士からも車の運転をしていた影響か「はじめてにしちゃ上手だね」といってくれた。ただ、バック走行が車とは反対のハンドルの切り方なので戸惑い、壁にぶつけたりもした。

これが私の初めての車いす運転初回の感想。乗っている間は遊園地に行ったような気分にもなれたような気もしたが、練習が終わって乗っていた車いすを眺めていると、何ともやるせない気持ちにもなった。「あ~これから、これと一緒に生活を共にしていくんだな」と。

そして忘れていたもう一つの大きな別れが私に待っていた…。



Être continué


数日前の朝テレビを見ていたら、サッカーの原口元気選手が難病に侵されてしまった少年のお見舞いに病室に行っている様子が放映されていた。少年は大好きな原口選手の訪問に驚き、喜び、照れていた。病室には原口選手のグッズがたくさん飾ってあった。長い闘病なのだろう。別れの時に、少年は「ありがとう、試合では必ずシュートを決めてね!」と言っていた。原口選手は、涙ながらに「うん…かならずシュートを決めるからね…」そのあとに言葉が続かない。「頑張ってね」「早く元気になってね」そんなことは言ってはいけないこと、言っても少年自身が辛くなるのがわかっているからだろう。テレビを通して原口選手を見ていて、この人もケガなどで苦しんだ経験が数多くあるんだろうなと感じた。だからこそ、その少年に安易な言葉がかけられず、戸惑ってしまったのだろう。私はサッカーにあまり興味は持っていなかったし、“原口元気“という名前も聞いたことがる…程度だったが、この選手の真のやさしさを感じた。



読んでくれてありがとう (^_-)-☆

erikumako


by mp_erikumako | 2017-09-14 19:44 | 日記