erikumakoの闘病記《なめてかかっていた言語療法》
こんにちは! erikumakoです(*^^)v
東京も春一番が吹き荒れて、今は、花粉症対策でつらい思いをされている方が多いのでは??私もめちゃくちゃ、アレルギー体質で血液検査の結果をみた医師は、「こんなにすべてのアレルギー反応が高い人も珍しい」と。イヌ・ネコ・ハウスダスト・スギ・ブタクサその他諸々、血液検査の結果は、まっかっか!我が家に(=^・^=)が3人いることを話すと、「ありゃ~」っと。それでなくても喘息持ちの私にとって、よくないことはわかっているが、まさか、だからと言って、3人を放り出すこともできず、それは医師も理解をしてくれて、飼い主様が自己防衛をしている今日この頃です。
”口が閉じない”ということが、こんなにも生活に影響が出るとは思わなかった。閉じないといっても、大きく口をあけっぱなし、というわけではなく、人差し指が入るくらいの隙間。面倒なことに、大きく口を開けることもできない。歯科口腔外科の先生に言わせると、手術をするほどではないが、「顎関節症」だとか。大きく口を開けようとすると、体中に力が入って、しびれが体中に充満する。
口が閉じなくなってからは、もともと早口だった話し方が、1割程度のスピードになった。「パン」を「ハン」。「大丈夫」を「だいじょうふ」…そんな感じ。単語も思い出せないことが多くなった。間があくことが多い話し方なので、知らない人が聞いたら、100%イライラするだろう。ちょうど入院するときに、会社の人が、「せっかく、入院するのだから、言語の専門の先生に訓練をしてもらったらどうか」と提案された。きっと、職場でもクライアントとの電話での会話をそばで聞いていて、ハラハラしていたに違いない。吃音・ノロノロ・つっかえ等々。その言いつけに従って、言語療法(ST)も受けることにした。
幼少のころ、劇団に入っていたので、「あえいうえおあお」みたいな、”はっきり言葉を発生しよう”そんな風に簡単に考えていた。
第一回目のST。これまでの経緯とか、自己紹介とか、ありきたりな会話を済ませた。しかし、自分が言いたいことが伝わらない。療法士Kさんは、耳を澄ませ、私の話を聞こう!という体制でいてくれるにもかかわらず、聞き返される。STは、運動療法や作業療法と違い、1対1で40分間行う。防音壁の個室で。だから、外の音も聞こえない。なのに、聞き返される。焦れば焦るほど、吃音がひどくなる。体中に力が目いっぱい入る。汗はだくだく。
二日目からは、腹式呼吸で精神統一しながら、声を出していく。「あ~~~~」「か~~~~」。
か行・た行・ま行・ら行が曲者だ!
そのうち「あまあ」「かたか」「るたか」など、組み合わせて発音していく。必ずどもる。それか、声に出ない。上半身に目いっぱいの力が入っている。
「私ってこんなにもしゃべれないんだ。しゃべれないだけじゃない、伝えたいことも伝えられないんだ」大声で怒鳴りたくなった。絶対に泣きたくなかったけど、自然と、いやでも涙が出てきた。神経やしびれは、仕方がないにしても、ちょっと前までは、私は、普通に会話ができたんだ!笑うことも、怒ることも、何の違和感もなく普通に!
Kさんと密室で二人っきりということもあってか、私の後に訓練をする患者さんがいないときは、人生相談めいたことを聞いてもらったり、Kさんも私がリラックスできるように、ニュースやファッションの話などをしてくれたりした。訓練以外の場面で、私に話をさせようとしてくれていた。しかし、このSTの時間は、運動よりも疲れた。歩けないことよりも、握力がないことよりもつらかった。情けなかった。
口を開けるために、風邪をひいたときに医師が喉を診るための木のへらのようなもので、徐々に徐々に口を開かせる。耳の下から下あごにかけて、痛い!!! へらを取り除いてくれた後でも、痛さで口を閉じることができない。
反対に口を閉じさせるために、へらを唇で挟むようにするのだが、これもできない。へらが、簡単に落ちてしまう。
また、言いにくい単語を多く含んだ文章、「橋」と「端」のような、同じ読みで、発音が違う単語がたくさん入っている、長い文章も読まされた。それと、初体験であったが、催眠療法も試してくれた。腹式呼吸をしながら、痛みのひどい部分に気持ちを集中させた。催眠療法の結果は、自分でもよくわからなかった。大きく深呼吸をするだけで、体中がジンジン痺れるので、なかなか”集中”できなかったからかもしれない。
とにかく私にとっての初めての言語療法。いかに、自分が話せないか、吃音がひどいか、単語が思うように出てこないか…痛感した。
自分では、もっときちんと話せると思っていたが、Kさんは、「そんなにひどくないよ」と言ってくれたが、振り返ってみると看護師にも、患者仲間にも聞き返されることは多かった。
またまた、ボディーブローをあびた気がした。入院中の60日間あまり、訓練を続けたが、そのあとの入院も、そのあとの入院もSTを受けたが、よくなる傾向は、自分では感じられなかった。
会社の人にも「はっきり言わないから、聞き取れないんだよ」と、はっきり言われたことも何度もあった。そのたびに傷ついた。
そのころから、iPadMiniを持ち歩き、スケッチのアプリで言いにくい言葉や、絶対に伝えなければならないことは、それに書いて示すことにした。そして、口が重くなった。話さなければ、どんどん離せなくなってしまうとわかっていても、引きこもり状態。
心機一転、それまでテレビを家で見ることは、ほとんどなかったが、テレビをつけて、ドラマのセリフの真似をする。歌番組では、一緒に歌う…そんなことを試みてみるようになった。もちろん、(=^・^=)トリオにも話しかけたりして!
Kさんとは、涙との戦いだった。でも、いつでも優しく大きな気持ちで包んでくれた。本当に感謝している。次回の入院でも、きっとKさんにお世話になることだろう。少しでも改善したって、言ってもらえるようになっていたい。
Être continué
読んでくれてありがとう (^_-)-☆
erikumako
by mp_erikumako | 2017-03-02 19:00 | 日記